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股関節痛A‐⑦骨盤の構成する骨

骨盤の構成する骨

 

骨盤は1つの骨ではなく、寛骨・仙骨・尾骨でできていて、さらに寛骨は腸骨・坐骨・恥骨の集まった骨です。

 

仙骨と尾骨は骨盤の中に含まれてはいますが、元々は脊柱の仲間です。

 

そして仙骨と腸骨の間には、仙腸関節という小さい動きをする関節があり、この部分は腰痛やゆがみをとても関わり合いが深い関節です。

 

骨盤は男性と女性では少し形状が違っていて、男性は細く深い形で、女性は浅く広い形で妊娠や出産に適応する形です。

 

男性:恥骨下角が鋭角50度〜60度・骨盤底が狭くハート形

 

女性:恥骨下角が鈍角80度~85度・骨盤底が広く横の楕円型

 

股関節骨盤の動き

 

骨盤は座った状態では、坐骨(座る骨)が固定されているので大きな動ではなく、数ミリ程度の小さな動きになります。

 

立った状態では少しわかりやすくて、反る(後傾)、前屈み(前傾)、側屈(片方が挙上すると片方は下制)、ねじり(回旋)が行われます。

 

これら骨盤の小さい動きは、股関節・膝関節・脊柱に連動しておこります。

 

骨盤の小さな動きが何かしらの原因で制御されてしまうと全身でカバーするので、どこかしらに負担がかかります。

 

逆に、全身のどこか一部がロックされると、骨盤にも負担がかかります。

 

骨盤が治療に万能というわけではありませんが、連鎖して動くために骨盤が良好に保つことができれば、とても運動が楽になります。

 

例:一歩足を出す動きは足関節背屈(反らす)、膝関節伸展(伸ばす)、股関節屈曲(曲げる)骨盤後傾(反る)、腰椎後弯(反る)

 

骨盤が構成する関節は、第五腰椎と仙骨の腰仙関節、仙骨と腸骨の仙腸関節、恥骨同士の関節恥骨結合、そして股関節です。

 

これらは全て重要ですが、もっとも重力がかかるのが、股関節です。

 

股関節は膝関節とも深いかかわりがあり、膝関節が硬くなると股関節にダメージが来ます。

 

これは大腿四頭筋とハムストリングスが2関節筋という股関節と膝関節という2つの関節をまたぐという関係から影響しています。

 

大きな筋肉でもある大腿四頭筋とハムストリングス(大腿二頭筋と半腱半膜様筋)を柔軟にしていることで股関節症・膝関節症はもちろん、

 

骨盤の動きや腰の状態も楽になります。

 

股関節を曲げる:膝関節を曲げていると楽に曲がる

 

股関節を伸ばす:膝関節を伸ばしていると楽に曲がる

 

股関節に関わる23もの筋肉で、最も重要と言われるインナーマッスルが腸腰筋です。

 

この腸腰筋は大腰筋小腰筋腸骨筋3つの筋肉の総称で、普段は関節を固定する役割ですが、

 

股関節の屈曲角度が90度を超えると腸腰筋のみが屈曲に作用します。

 

腰が丸まっている人は腸腰筋が硬くなって作用しづらくなっているので、腸腰筋をストレッチする必要があります。

 

股関節は前後方向や外側の動きをすることがよくあります。

 

ですが、内側に力を入れることが少ないため、内転筋群が弱ることが多く、

 

トレーニングでは内転筋群を鍛えることが脚腰の動きが楽になるポイントです。

 

 

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