股関節痛B-②骨盤股関節の疾患
骨盤股関節の疾患
変形股関節症・臼蓋形成不全・鼠径部痛症候群・股関節唇損傷・大腿骨頚部骨折・大腿骨頭すべり症・インピンジメント症候群など数多く疾患がありますが、
罹患するのは圧倒時に女性が多いです。
骨盤の形状が男性よりも広く、重心線から股関節までの幅が広いためです。
さて、よく耳にする変形股関節症には加齢や肥満、股関節に過度の負担がかかるスポーツや職業による一次性のものと、
先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全などの二次性のものがあります(ペルテス病・大腿骨頭すべり症・股関節唇損傷なども)。
整体では一次性のものが適応になりますが、二次性のものでも副次的に筋肉の疲労回復には有効な場合があります。
①一般に股関節が変形することによって痛みが出て初めて股関節症となるのですが、
臼蓋が浅くなっている状態は股関節症の対応しておく方がいいです。
初期段階では軟骨がすり減ってきて関節の遊び(隙間)が減って動くと痛みを感じてきます。
進行期に入るとさらに軟骨が減って動作痛だけでなく安静時にも痛みを感じるようになります。
その後骨棘や骨嚢胞などの増えてくるので、手術も考慮していかないといけません。
関節軟骨自体は痛みを感じないのですが、滑膜に炎症が起きることで痛みを感じます。
そこからかばうように筋肉疲労や腰痛などに広がっていきます。
当院では、整体だけでなく姿勢や歩き方立ち方などの指導で股関節に負担がかからないようにしていきます。
②臼蓋形成不全は変形する前段階にあたります。
大腿骨がうまく骨盤の臼蓋にはまらないケースですが、骨盤側に原因があります。当院では股関節牽引法なを行い改善していきます。
③鼠径部症候群(グロインペイン症候群)が特に多いのはサッカー選手です。
脚の最大筋力を使うスポーツなので、起こりやすいです。
痛む場所は鼠径部のみならず、下腹部・上前腸骨棘・内転筋付着部・睾丸後方などに発痛することもあります。
当院では筋膜ストレッチなどを行い高い改善率となっています。
④股関節唇損傷は深く腰を落とす動作で股関節屈曲角度が強くなる時に起こりやすいです。
スポーツでいうサッカー・野球の捕手内野手・新体操・エアロビスク・スピードスケートなどが挙げられます。
⑤大腿骨頚部骨折は、骨粗鬆症の方や高齢者が転倒した際に大転子という大腿骨の出っ張り部分を強打して、
その介達外力によりくびれた部分が折れてしまう骨折で、自然治癒力での回復は難しく、
ガンマネイルというネジで骨折部分を繋いだり、人工骨頭手術を行ったりします。
高齢者の場合、寝たきりになり脳の老化や内臓の機能不全も2次的に起こりえますので、予防が大切です。
参考:高齢者の4大骨折は脊椎圧迫骨折(第12胸椎や第一腰椎に多い)、橈骨遠位端骨折(コ―レス骨折)、上腕骨頚部骨折、
そして大腿骨頚部骨折です。
いずれも直接の外力ではなく、力点から離れて支点となる部位に外力が加わり骨折に至ります。
⑥大腿骨頭すべり症は10代前半の男子に多い病気で、成長している骨は骨端線という成長なん骨の一部があり、
この骨端線が後方へずれてしまうことです。
肥満気味の子供に多くホルモンバランスの影響もあると言われています。
⑦インピンジメント症候群はひっかかりのことで、股関節のみならず肩関節にも起こります。
股関節の場合は関節唇や臼蓋の不形成で起こることがあります。